2014年3月2日日曜日

クリーニングの基礎知識


ドライクリーニング
「水洗い不可」の服飾品を石油から精製された揮発性の高いドライ溶剤を使用して洗うことをいいます。洗いによる生地へのダメージが少ない反面、水溶性の汚れは落ちにくいという欠点があります。またドライ溶剤は循環させて使用する為、ドライ溶剤内に溶け出した汚れが、服飾品を逆に汚染させる事があります。当店ではドライクリーニングの洗浄力を最大限に発揮させる為、時間とコストをかけてドライ溶剤が常に透明で綺麗な状態を保つよう、徹底した管理を行っています。

毎日溶剤のチェック、洗浄を行っています。
写真の様に透明な溶剤でなければ、服飾品を逆に汚染させてしまいます。








ウェットクリーニング(水洗い)
ご家庭で洗濯機や手洗いで水洗いする洗濯方法と基本的には同じですが、一般には水洗いする事ができないとされるウール・カシミヤ・シルク・毛皮などの素材のアイテムをプロの技術で水洗いし、水溶性の汚れ(汗・尿・果汁・アルコール・たんぱく質・糖類・デンプン・塩など)を取り除くクリーニング方法です。
汚れ落ちが良い反面、多少の型崩れ・収縮・色落ち・風合いの変化・光沢感の減少などが現れる欠点がありますが、様々な加工剤を使用する事でほぼ復元する事が可能です。デザインや縫製、装飾の仕様などにより、お勧めしない製品もあります。




Wクリーニング
ドライクリーニングとウェットクリーニングを併用する事により、汚れをほぼ取り除く事ができる為、特に汚れやシミがひどい服飾品や、シーズンオフのお仕舞品にお勧めしています。最近では汗を沢山かく夏場に着た夏服を、お仕舞になる前にご利用される方が増加しています。Wクリーニングをしておく事で、黄ばみの出現が激減します。

汚れのしつこい部分、シミなどはひとつひとつ手作業で取り除いていきます。








 
シミ抜き
Wクリーニングでも落とす事ができなかったシミや黄変を、特殊な方法を用いて一カ所ずつ落としていく事をシミ抜きといいます。生地の素材やシミの状態により納期にお時間がかかる場合があります。