2014年4月17日木曜日

ビフォアー & アフター #10◆コットンサマージャケット × 酸化した古いシミ + 黄ばみ

前回の ビフォワー & アフター #9  と同じイタリアの高級メゾン製のサマージャケットです。


左の胸元を中心に酸化した古いシミがあり、全体的に黄ばんでいます。

前年の夏場に着用した後、クリーニング(他店)に出してから自宅で仕舞っていたとの事です。
着用シーズンがきて取り出してみた所、この様な状態になっている事に気付き、当店に持ち込まれました。


当店でドライクリーニングとウェットクリーニング(水洗い)のWクリーニングを行い、左胸元のシミと全体の黄ばみを除去しました。

洗濯表記を見てみると「水洗い×」「ドライクリーニング○」となっていましたので、特にお客様側から何も注文しなければ一般的なクリーニング店ではドライクリーニングだけを行い、お客様へお戻しすると思います。

当ブログでもこれまで何度か書きましたが、ドライクリーニングは石油から精製されたドライ溶剤で洗浄しますので、油性の汚れを落とすのには有効ですが、汗や食べこぼしといった水溶性の汚れを落とす事はほとんどできません。

クリーニングに出したから大丈夫、と思っていても、目に見えない汗などの汚れは洋服に残ったままで、時間が経って空気中の酸素と触れてシミや黄ばみとなって出現します。

汗をかかれた場合や、飲食をし服に飛び散ったかな、っと思った時は、ドライクリーニングだけでなくウェットクリーニングまでしておく事で黄ばみやシミの出現のリスクをかなり低くする事ができますのでお勧めです。

冬場でも暖房などの影響で、知らず知らずのうちに結構汗をかいていたりするものです。
セーターやカーディガンなどで地肌や下着の上に着る様なアイテムは、年に一度はドライクリーニングとウェットクリーニング(水洗い)のWクリーニングしておけば綺麗な状態を長く維持できますよ。

[特殊水洗い]はクリーニング師がプロの知識と技術を備えた上で行っています。ご家庭で安易に水洗いする事は大切なお洋服を台無しにする事に繋がりかねませんので、十分にご注意下さい。